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  [企業訪問] 蛍池サンド



 

  ガンコでまっすぐで一本気な元・やんちゃ坊主が作る、サクトロカツサンド

蛍池サンド 村田 賢太さん


  蛍池駅の西側に降りて、線路沿いに豊中方面に約2分。ビルの1階角に小さな「蛍池サンド」があります。シンプルで飾り気のないお店で、自分自身が惚れ込んだ素材を使ったミルフィーユ・カツサンドを作る、村田賢太さんにお話を伺いました。



数々の転職経験は、すべて「資金作り」のため

  高校を出てからこのお店を開くまでに、ガス工事や内装工事、床下のシロアリ駆除、ラーメン屋、居酒屋、パチンコ屋、と、サラリーマンとしてさまざまな会社に勤めてこられた村田さん。とは言え「募集要項に『9時から6時まで。簡単な仕事です』って書いておきながら、実際は7時に出社しろとか、7時まで働けとか、休憩はないとか。最初からそう書いてあったのなら、納得して入社するんで文句は言いません。でも後出しはずるい。そういう時、僕は『それはおかしい』って声を上げてしまう(笑)」人にサラリーマンは向きません。自分でもそれはよくわかっていて、もともと独立しか考えていなかったので、数々のサラリーマン経験はすべて「将来独立するときの資金作り」と割り切って、より給料のいいところへと移って行ったそうです。



どんな仕事にも全力であたる

  と言っても、「お金になればいいんだから」と適当に仕事をやって時間を潰す、という考えは村田さんの中にはありません。やるからには全力でやるのが村田流。お父さんが厳しい人で「人生は仕事だ」というぐらいの仕事人間だったことの影響もあるかもしれませんが、高校時代のアルバイトも、無遅刻無欠勤はもちろんのこと、学校行事とアルバイトが重なったら当然アルバイトに行く。だって仕事だから。という意識だったので、「今、この店やめることになって、浄水器売ってこい、って言われたら、僕1日5台は売りますよ。訪問販売で1ヶ月で2万軒回れって言われて実際回ったことがあります。僕はその仕事でお金をもらってるんだから。その時間の僕は会社のものなんです。私人でなくて公人」という意識で、常に全力で当たって来ました。それだけに「空気を読」まないとやっていけないサラリーマンは無理、と3ヶ月で悟り、資金を貯めたあと、店を開店(2013年5月)する1年前には会社を辞めていました。



「おいしいもん好き」を鍛えた食べ歩き

 グルメというのではないかもしれないけれど、「おいしいもん食べてる時が一番しあわせやなあ」という村田さんは、アルバイトや「資金」のための貯金以外のお金はすべて「食べ歩き」に遣ってきたそうです。新地の店もほとんど行ったそうですし、知人に頼んで『一見さんお断り』の店にも連れて行ってもらいました。一方で、家でお母さんが作ってくれる、「家庭の味」のおいしさもわかっています。この「おいしいもの」への感性が、『三田ポーク』と『点心』さんの食パンという2つの食材に出会った時に、一挙にオリジナルの商品と自分の店へと開花するのです。



絶品の豚肉と食パンに出会った

 三田ポークと出会ったのは、会社を辞めるかなり以前の20歳の頃。この豚肉はおいしい、これで何か店ができないかと考え続けていたものの、ご飯とおかずとの組み合わせだと、肉一種類ではやっぱりお金をもらえる品としてバリエーションが少ないだろうし、自分の性格としてご飯や野菜などにもこだわりたくなる、とすると、小さな、自分一人でやる店としてはちょっと手を広げ過ぎなのではないか、となるとこの豚肉だけを前面に出したいが、それには何が…とあれこれ迷っていた時にたまたま教えてもらったのが『点心』さんの食パン。「もう本当に感動して。こんなおいしい食パンがあるんか!と」思った15秒後には「カツサンドで行こう」と考えついたとのことでした。



3ヶ月かけて作ったオリジナルソース

 思い立ったが吉日、その日から、友人が経営している居酒屋の厨房を借り、その友人と一緒にソース作りが始まりました。「ネタは三田ポークと『点心』さんの食パン、って割れてるんで、よそと違いをつけられるのはソースだけですから」変わったもので作ってみようと、「これ入れたらどうなるやろ、っていうのを片っ端から入れてみて、あー、これはアカン!とか、大笑いしながら」作ってみたそうです。中には「メロン出汁」という珍品もあったとのことですが、イチジクや日向夏など、大阪にはなかなかいいものがない、となると現地まで買い付けに行ってトライ&エラーを繰り返し、最終的には「これしかない、って100点満点のものができたと自信をもってます」という絶品ソースができあがりました。何種類もの果物や野菜が煮込まれているとのことですが、その成分は「絶対秘密です。1ミリたりとも言えない」企業秘密。ぜひ皆さん自身の舌でその分析にチャレンジしてみてください。

「持ち帰り」を前提としたミルフィーユカツ

 おいしい豚肉をカツにするに当たって、「分厚さ」でなく薄切りを重ねる「ミルフィーユ」にしたのは、「最初から『持ち帰り』を前提に考えていたから」とのこと。「どんなにいいお肉でも、冷めてから食べると硬くなるでしょう?最初は、1,000円ぐらいの分厚いカツサンドも考えたんですけど、持って帰った時でもおいしく食べられるかどうかを考えると、ミルフィーユのほうがいいな、と」。三田ポークは、薄くスライスした時の微妙な歯ごたえと脂の入り具合がミルフィーユに一番マッチする豚肉なのだそうです。また、豚肉と食パン、ソースの他は特にこだわっていないと言うものの、パン粉はローストしたパン粉を「マル秘な方法で 笑」つけるとカリッとする、揚げ油に使う白絞油は匂いが出る前の3日で替えるなど、「こんなこと言うのは生意気やけど、舌も鼻も利くほうなので」という村田さんならではの工夫がぎっしり。そんなカツサンドは、お年寄りにも「食べやすい」と好評で、「ご近所のおじいちゃんやおばあちゃんも、最近よく来てくれはるようになったんですよ」と、徐々にファンを増やしています。

 

「コミュニケーション上手」が決め手

  「実家が池田の山のほうで、縁側から近所のおばちゃんが来るし、家には四六時中だれかが来て普通にお茶飲んでるし」という環境に育ったせいか、「しゃべるの好きやし(笑)、コミュニケーション能力高いと思います」とおっしゃる村田さん。お店のイートインコーナーも「イートインというより、カツ揚げてる間待っててもらわないといけないので、その間お客さんとしゃべりながら作りたいなあと思って」という気持ちで作ったとのこと。お店の宣伝も、オープンして1ヶ月後ぐらいにケーブルテレビに取り上げてもらったり、たまたまスペースが空いたから、とエリア情報紙に掲載された他は「口コミ」に期待しているし、一番信用できると思っているとのこと。「テレビとか、お金使って宣伝しても、その時だけはどっとお客さんが来るけど、すぐ引いてしまって結局潰れる」という例が多いとコンサルタントの友人がアドバイスをしてくれ、「お前、しゃべるの得意やろ?お客さん来はったら『お友達にも紹介しといてくださいね!』『明日も来てくださいね!』って言うのが一番長続きする、と言ってくれたので」、お客さんのつながりを大事にしたいとおっしゃるだけあって、カツを揚げる6〜7分の間も、「どこから来てくれはったんですか?」「もうちょっとで揚がります、お待たせしてすみません」と声をかけ、「居心地悪さ」を感じさせない工夫が感じられました。

おいしいものを作っていれば潰れない

  消費税も上がったし、客の立場からはありがたいけど、1個500円でやっていけますか?とお尋ねすると「去年(2013年)の5月に油とバターの値段が上がったんですよ。それがなかったらやっていける、と思ってたんですけど、正直あれは辛かったです」と苦笑。しかし、今年(2014年)4月からスタンプカードも導入し、もう200枚は配布したので、それだけのファン、リピーターがいてくれるのが心強いとのこと。「リピーターが300人いてくれたらトントン、400人まで持っていければ、ちょっと給料が出るようになると思うので、消費税が10%になるまではなんとか今の値段で行きたいと思ってます」と、胸を叩いてくれました。「おいしいもん作ってたら潰れない、って持論があるんです。根拠はないですけど(笑)。大丈夫やろ、と勝手に思ってます」

  取材中、たった一匹の蚊(?)がふわ?っと目の前を横切っただけで、「あ、ちょっとすみません!と虫退治器で徹底的に退治。虫も大嫌いなら、髪の毛や髭が落ちるのも絶対許せないので、店にいる時はマスクと頭を覆うバンダナは外さない村田さん。清々しいまでに思い切りのいい「1品のみ」の商品と店内、お人柄から生まれるカツサンドは、サクッと噛み切れて肉と脂がじゅわっと口の中に広がる、やみつきになるおいしさ。「持ち帰りを前提に」とは言うものの「できるだけ熱いうちに」食べてほしいとのことなので、まずはイートインでお試しをどうぞ。

 2014.4.23 取材 八代田(ライター)

  
ビルの1階角にある、小さなお店。



 
村田賢太さん。おしゃべりは好きだけど、
「写真苦手なんですよー」とのことで、
なかなか自然な笑顔が撮れませんでした。







店内の様子。
「カツサンド以外に力を入れている余裕が
ないので」と言いながら、オレンジジュース
は、村田さんが気に入ったブラッドオレンジ
ジュースと、小さなこだわりが色々。


 



店の前に出しておられる、手書きの黒板。


   


南側の窓にも小さな看板。






村田さんのこだわりがたくさん詰まった、
ミルフィーユカツの蛍池サンド。






    


南側にある大きなバナー。コピーも
デザインも友人がしてくれた、とのこと。









 蛍池サンド (村田 賢太さん)

 所在地: 豊中市蛍池中町2-3-1 ルシオーレ南館 B-115号室
 TEL:06-6852-3779
 
定休日:日曜日



 
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