トップページ お知らせ 事業概要 施設紹介 入居者紹介 イベント 活動報告 アクセス お問い合わせ リンク  
 


  [企業訪問] ブーランジェリー トラム



 

 
  『パンが大好き』なシェフと奥様が作り出す、あったかい雰囲気とおいしさのパンの店

ブーランジェリー トラム 山下英一さん


  曽根駅から服部緑地公園に向かう道の途中、緑地公園にほど近いところに、そのかわいいパン屋さんがあります。
  赤いシェードの下をのぞくと、色も形もとりどりにおいしそうなパンが並んだ奥でオーナーシェフの山下さんがせっせとパンを作っているところが見えるかもしれない、こぢんまりとしたお店は、実はテレビや情報誌にもたびたび取り上げられている人気店。だからと言って気取ったところはみじんもなく、子供たちもお小遣いを持ってやってくる気軽な「町のパン屋さん」として、開業以来13年間豊中はもちろん、北摂の人たちに愛されています。





17年の修行、そして開業

  オーナーシェフの山下英一さんは、「とにかくパンが好き」。高校生の時には「パン職人になろうと思って」、アルバイト先に出入りしていたパン屋さんに紹介してもらい、大手のパン屋チェーンで修行を始めました。若くして本社の工場長にもなり、17年間勤めましたが、長年メーカーのパンを作り続けているうちに、「自分ならこうする」「こんなパンを作りたい」という思いが強くなり、「自分の店を持つ」ことが最初からの目的だったこともあって、結婚後3年して現在の場所に「トラム」を開店されました。
 周辺は住宅地ですが、お店の前の道がまっすぐに緑地公園に続いているため、土日や春秋は公園への行き帰りに家族連れやカップルが立ち寄ってくれますし、平日は近所の常連の方々はもちろん、ウォーキングやジョギング途中の人たちも「ちょっとおやつを」という感じで来店される。春と秋は、並べるそばから売れてしまうので、1日中あとからあとからパンを焼いて追加しなければならないぐらい忙しいけれど、夏と冬はちょっとひと息、という1年を繰り返して、13年間を続けてこられました。




レストラン、テレビ、社会のすべてにアンテナを張り巡らせる

  たとえば、今や「トラム」の看板商品ともいえる「クリームパン」(生クリームたっぷりのなめらかでコクのあるクリームたっぷりのパン!)のような、「定番」商品も大切にしなければなりませんが、変化の早い消費者の気分をしっかりつかまえて離さないためには、「目新しさ」「流行」をキャッチして新しい商品を作り出すことはとても重要です。
  山下さんは、朝から晩まで目を離せないパンを作り店を守っているだけでは、社会との接点がなくなってしまうと考え、奥様ともども、新しくできた商業ビルにできたパン屋さんに行列ができている、と聞けばまずは買いに行ってみる、時々は東京に出かけて「流行の先端」を肌で感じてくる、レストランでは、料理の味だけでなく接客や店の雰囲気も吸収する、と、チャンスを見つけて「今のトレンド」を知り、センスを磨くことを心がけておられるそうです。そういった様々な体験が、新しいアイデアの「素(もと)」になります。「テレビもヒントになります。常にいろんなところにアンテナを張ってますね。今はこんなのが流行ってるんやな、って。ここにいて仕事だけしててもアイデアは生まれてきませんから」。  




奥様との二人三脚で

 お店では「あまりしゃべるのは得意じゃない」という山下さんはパンづくりに専念し、会社に勤めていた時に知り合った奥様の美紀さんが店頭での接客を担当。「食べることが好き。食いしん坊なんです」とおっしゃる美紀さんは、その得意技(?)を遺憾なく発揮して、「こんなパン作ってみたらどう?こんな具を載せたら?」とアイデアを出すとともに、手作りのポップや、陳列台に飾る小物の工夫で、お店に暖かくアットホームな雰囲気を作り出しておられます。
  木のやさしい手触りを大事にした内装やインテリアも、2010年の改装の際に、山下さんと美紀さんが「こんな感じにしたいね」と話し合って決めたもの。時々二人でリサイクルショップや家具屋さん、小物屋さんを見て回ってもいるそうです。大きなガラスを通して、パンが並んでいる様子はもちろん、調理室の中まで見える明るいお店にしたのも、奥さんと相談した結果。「奥の仕事場にいてもね、前を通るお客様や子どもたちが挨拶してくれるんです。それに、パンづくりの様子が見えたほうが安心して食べてもらえるでしょう?」




パンづくりの難しさ

30年間パンを作ってこられた山下さんですが、いまだに「パンづくりは難しい」と思い続けておられるそうです。いちばん難しいのは「季節」。小麦粉は自然のものなので、同じ店から同じものを仕入れても、季節によって微妙に変化し、水の量や生地を寝かせる時間も変わってきます。お客様に「いつもの、この店のパン」と思ってもらうためには、作る側の季節の変化に応じたさじ加減が不可欠なのです。
  特に開店時から力を入れ、「朝ごはんはこのパンでないと」というお客様もおられるという食パンは、今、大手メーカーの製パン機械が進歩したといえどもこれだけはなかなか、と自信を持っていえる、もっちりした食感とちょっとした甘みが特徴のパン。「すごくねばねばした生地なんで、手早く扱わないとパンにならない。機械では無理なんです」ということで、棚には「予約分」の札が付いた食パンが並んでいました。
  今、1日に作るパンは50種類ぐらい。「店に並んでるのを見ても、そんなふうには思ってもらえないかもしれないけど、1つ1つ、すごく気持ちを込めて出してます」。ただ、「こっちの気持ちだけで売れるもんじゃないのでね(笑)」。意外なほど受けが良かったパンもあれば、自信を持って出したのになぜか売れ行きの良くなかったパンもあります。売れるか売れないかは「予想がつかないところがありますね。同じパンでも、見せ方とか置き方を変えたら売れるようになったりするし」。
  売れなかったパンとは、たとえばどんなパンですか?と尋ねると「そんなの、いろいろありすぎて(笑)」とのこと。お客さんの気持ちに寄り添い、すばやく頭を切り替えることが人気と継続の秘密のようです。




大切にしているのは「安心」

 人気がある店であればあるほど、支店を出したくなるのも経営者心理だと思いますが、山下さんは、「拡大」という方向は考えておられないそうです。「目の届く範囲で仕事をしたいし、商売を拡大するとか、そういう性格でもないので」。ただ現状を守るのではなく、何らかの「変化」はしたいと思っているが、それは「拡大」ではない、とおっしゃる山下さん。いちばん大切にしておられるのは「安心」です。
  「お客様の口に入るものなので、『できるだけ安心なもの』にはこだわっています。材料もできるだけ国産のものを使います。ちょっと高いんですけど、提供する側としては、自信を持って提供したいですから」。お店では、他から仕入れておられるジャムなども売っておられますが、それも「有機」のものをチョイスしておられます。パンに使う酵母に、天然酵母の中でも山下さんが特に気に入っている「白神酵母」を使っているのは、これをお客様にも食べてもらいという山下さんの気持ちの表れのひとつです。
  「『できるだけ安心』で、『絶対においしい』ものを提供するのは、僕の大前提。それに加えて『買いやすい』値段にしたいんです。できるだけいろんな人に食べてもらいたいので」とおっしゃる山下さんに続けて、奥様の美紀さんが、「子どもが200円持ってきて『安っ!安っ!』って言いながら(笑)買ってくれるのがうれしい。できるだけリーズナブルな値段、ちょっと安めの設定にして、老若男女いろんな人に気軽に買っていただけるような、そんな店でありたいんです」と言葉を添えてくださいました。

  服部緑地公園に行ったら、一度西口からまっすぐ歩いて5分ほどの道沿いにある、赤いシェードのお店に寄ってみてください。選ぶのにこまるほどのおいしいパンの数々が、皆さんを待ってくれています。

 2013.8.23 取材 八代田(ライター)

 

 

  
塩も水もフランス産のものを使った、こだわりの
フランスパン「トラディショナル」が最近の人気商品。






絶対に食べてみたくなる、美紀さん手書きのポップ。


   


ご近所のつながりも大切にしておられます。
斜め向かいの花屋さんにつくって
もらった というリースがお店に。


    「トラム」さん外観   

    


山下英一さんと奥様の美紀さん。お二人とも照れ
屋さんで,
ツーショットを撮ろうとしても、どちらかが
さりげなくファインダーから外れてしまわれます。




オーナーシェフの山下英一さん


触れるといいことがある」と評判の「幸せのティーカップ」
と、触ってこんないいことがありました!というお客様からの
「報告」。レジ横にありますので、ぜひ触ってみてください。


木のあたたかみがパンのおいしさを
より引き立ててくれるようです。


雑貨屋さんで見つけたというアルファベットの置物を組み
合わせた「TRAM」の文字もいい雰囲気を醸し出しています。


 ブーランジェリー トラム (山下 英一さん)

 所在地: 豊中市長興寺南4-2-1-103
 TEL:06-6862-5857
 FAX:06-
6862-5857
 定休日:月・火曜日(祝日は営業)




 
トップ お知らせ 事業概要 施設紹介 入居者紹介 イベント 活動報告 アクセス お問い合わせ リンク