千里ニュータウンの一角、新千里東町近隣センターの空き店舗に「ひがしまち街角広場」はあります。毎日お昼前になると、地元の主婦や高齢者などが集まり、井戸端会議が始まるのです。施設の管理や飲み物の提供などは、すべて地域の人たちによるボランティア。「会議などに出席するのが地域の役員の義務でない。できる時間にできることをしてくれたらいい」と語るのは代表の赤井さん。「ひがしまち街角広場」は、今や地域の人たちにとってなくてはならない場となっています。
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お客さんがゼロになったらやめる
「ひがしまち街角広場」の活動は2001年から。2000年に建設省(現国土交通省)が行った「歩いて暮らせる街づくり事業」のモデルプロジェクト対象地区のひとつとして、千里ニュータウン内にある新千里東町(豊中市)が選ばれたことがきっかけでした。この事業で、住民、商業関係者、学識経験者、行政職員から構成される「歩いて暮らせる街づくり調査検討委員会」が結成され、住民に対するアンケート、ヒアリング調査、ワークショップ等が行われました。「“報告書ができて終わり”にはして欲しくない」「何か地域に残してください」という住民の声を受け、豊中市が社会実験として空き店舗を改装。こうして「ひがしまち街角広場」がオープンしました。
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代表の赤井 直さん
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「始めるときは、“家賃の備蓄がなくなったらやめる”とか“お客さんがゼロになったらやめる”とか言っていました。人が来なかったり、地域に必要とされていないのにやる意味はないですからね。でも利用者はどんどん増えていったんです」
東町あたりは、基本的には公営住宅や公団、マンションだけの街。2世帯は住めない環境にあります。子どもが安心して遊び、生活できる環境や、ひとり暮らしの高齢者の駆け込み寺のような存在は、地域全体で作っていく必要があるとの認識も手伝って、「地域コミュニティの発信基地」が求められていました。
「他の地域でも、こういう場が“あったらいいな”という声は聞きますが、第1歩がなかなか出ないんですよね。“なんとかしてくれ”の声に“しゃあないなあ”と言えるかどうかじゃないでしょうか」
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近所の人の顔を見ながら最期をむかえたい
赤井さんが夫の転勤の関係で千里に移り住んだのは1970年のこと。まだニュータウン開発の最中で「そんな泥だらけのところにすめない!」と愚痴をこぼしていたと言います。やがて周辺整備も進み、多くの人が転居してきました。子どもも多く、とても活気ある新しい街ができていったと言います。
赤井さんも、子どもが2歳半になった頃から地域の子ども会づくりに参加。自治会、幼稚園や小学校のPTAの活動も積極的に取り組んできました。1975年には豊中市人権教育推進委員協議会の役員に就任。子どもを中心としていた活動が地域全体を見通した取り組みに広がっていきました。「その頃にできたネットワークが今に活きています。赤井さんがいるんやったら行くと言ってくれる人もいます」。1998年には東町公民館長に就任。サークル的で地域に開かれていない会館だった旧来のやり方を地域に開かれた運営方法に変更したりもしてきました。
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近隣センターの一角にあります
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しかし、1970〜80年代の千里ニュータウンでは、夫は仕事、妻は家庭というのが典型的な形。赤井さんもその一人でした。「“女性はひっこんでろ”と言われたこともあるんです。でも“ひとりの人間であることに変わりない。女・男は関係ない”と言ってきました」
今後は、配食やデイサービス、コミュニティレストランなどもやっていきたいと考えてています。「高齢者向けのサービスだけでなく、お母さんが留守でいない家庭におかずだけ配達するような仕組みもつくって行きたいですね
そんな赤井さんのパワーの源は、周囲の人たちの存在。家族はもちろん、近所の人たちが子どもの面倒を見てくれたからこそ、色々な活動をやってこられたと言います。
「近所の人の顔を見ながら最期をむかえたいですね」。ニュータウンという場でコミュニティをいちから作り上げてきた人だからこそ言えるひと言なのかもしれません。
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●組織概要●
代表者/
赤井 直
活動開始/2001年
住所/〒
560-0082 豊中市新千里東町3
新千里東町近隣センター内「ひがしまち街角ひろば」
TEL/
06-6831-9701
E-mail/
Senrigood@aol.com
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