NPO法人という形態にすることで、研究者をはじめ関わる人はすべて会員、つまり(「お客さん」ではなくて)組織の一員となりました。「自らが活動する場として関わってもらうことで、誰もが積極的に参加できるようになったんです。コーディネートする私としても、研究者の皆さんとは半ば身内のような関係になり、とても動きやすくなりました」
違う分野の人をどうマッチングするか
「私にとって、グリーンリサイクルの会長さんとの出会いは大きかったですね」。大阪の造園業グリーンリサイクルと京都府立大学農学研究科との共同開発をDGCがコーディネートしたプロジェクトは、今でも中心的な取り組みとなっています。街路樹や公園緑化樹をせん定した枝葉を枝と葉に分離し、葉は良質の堆肥に、枝は木炭の原料に使うというもの。「会長さんは、バブル絶頂期のころから次の展開を考えて、新しい技術を開発しようとされていました。これからの時代に必要とされる技術のコーディネートをし、さらに商品化できたというのは感動でした」。その後も研究コーディネータとしていくつかのプロジェクトに関わりましたが、この時の経験が糧になっていると言います。
「研究コーディネータとして大切なことは、違う分野の人をどういうタイミングでマッチングするかということ。色んなことに興味をもって、どんなことにも目を向けることが必要ですね」
それまでは個々の研究者が行う研究や関心を持っていることの域から脱しなかったことも、DGCがコーディネータとして関わることによってプロジェクト化が可能になり、助成金などを申請して具体的な活動につなげることができるようになりました。最近では、国内の取り組みだけでなく、「黄土高原森林復元プロジェクト」や「内モンゴルアルカリ土壌の改良と乾式脱硫プロセスの普及」など海外の研究者との共同で実施するプロジェクトも実現しています。
「物事を広い視野で捉え、常に客観的に考えるようにしています。その地域で必要だと思っていることが、社会全体で見ると実はそうではないということは、よくあることですから。社会貢献でやっていますといいつつ、地球規模で考えると本当に良いとは限らないこともあります」
社会問題だけでなく研究分野もどんどん複雑化している昨今、社会と研究者を結ぶコーディネータとしてのDGCへの期待が高まっています。
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